草餅(米粉製 中 こしあん)
草餅は、春の七草の1つである”御形(ごぎょう)”を
古くは入れてつくられていました。
しかし、別名:母子草という名前で、
それを餅(本来、餅はもち米でつくられたものをさすが、
当時、江戸時代の庶民には、もち米は高価で、
うるち米で作られたものもそう呼ぶようになりました。
武士社会のプライドも影響していたのかもしれません。)に
入れて搗くのはよくない、という考えから
今の”蓬”を使うようになったといわれています。
蓬の薬効も古くから知られており、風邪をひいたら蓬茶、
神経痛や冷え性には蓬風呂、生の葉を揉んでこすりつけると、
切り傷や打ち身にも効果があります。
また煎じて飲めば、滋養強壮、健胃整腸、かゆみや肌荒れ、
日焼け、湿疹などの炎症した皮膚を正常に戻す働きもあります。
最近では、抗変異原性(癌の発生を制御する性質)、抗アトピー性、
血圧降下特性、などの効果も注目されています。
柔らかい春先の新芽を採取し用います。春の香りをお楽しみください。
製法
① 米粉に、水を混ぜ蒸す。
② ①を砂糖、茹でた蓬と一緒に搗き、その時、餅の腰と、硬さも調整していく。
③ こし餡を中に入れ、形を整える。
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