和菓子 六本木・麻布青野総本舗

和菓子 六本木・麻布青野総本舗
創業安政3年(1856年)。今も東京、六本木で和菓子を作る老舗。

2012年3月9日金曜日

春の上生菓子更新しました。2012.3.9

春の上生菓子更新しました。


春の上生菓子・生菓子
和菓子 麻布青野総本舗

春の舞
薯蕷饅頭製 こし餡
芽吹きたての野原をひらひらと舞う蝶をイメージしてお作りしました。
その優美な舞を魅了させて羽ばたいている蝶は、“胡蝶”と呼ばれて知られているように古くから舞踊や装飾、詩歌の題材としても多様されてきました。
その蝶と共に自由に楽しさに満ちて野を遊びまわる様子を表現しました。
さくら
薯蕷煉切製 こしあん
桜は日本の国花。開花している間は時間・天気に関係なく日本人は花見を楽しんできました。
日本各地の桜の銘木にはそれぞれ特別な名前も付けられています。
今回は、染井吉野、早咲きで、淡い色、桜を代表する光琳模様にも表現される形でもあります。
水鳥
外郎製 栗入り黄味餡
春先の水遊びは冷たかったものの春から初夏に
かけて水は温んでくるものです。
やがて水鳥の家族たちもそれに合わせて可愛らしい活発な営みを見せてくれるものです。
かつては薬として使用され市川団十郎の難病も治し歌舞伎の演目にもなった外郎はモッチリした食感をお楽しみ頂けます。中餡はマイルドな味わいのある栗入り黄味餡を使用しました。
春の野
浮島 抹茶羊羹青豌豆入り流し合せ
雪解けも終わり、野焼きも終わったあと草が萌え出て、菜の花をはじめ、タンポポ、すみれ等色々な花をさかせます。
その野原を今回は、一面に咲き乱れる、菜の花畑を浮島と青豌豆、抹茶羊羹で表現しました。
蒲公英(たんぽぽ)
大納言鹿の子製 求肥入りこしあん
強風にあおられながらも鮮明な黄色の花を咲かすタンポポは土手や草原を明るくします。
別名「鼓草」は鼓面に似ているからとも、堤(つつみ)より生えて来たからともされています。
けなげに咲くタンポポは、春の生命のよろこびをも感じさせます。
春の花
きんとん製 粒餡
春の花は、芽吹きにふさわしく小ぶりで可憐な花を咲かせてくれます。また緑も、淡いいとけさを感じる緑色。いじらしさをも感じさせてくれます。
今回は金団(きんとん、作業上芯の餡にソボロ状に出した餡を植え付けていく所から“植え付けもの”とも呼ばれる。)で表現しました。